なりたい姿(理想) ー 今の現状(現実) = 改善点/目標(問題点)

【「問題」とは、現実に起きていることと、こうなって欲しいと思うこととの間に、ずれがあるときに存在する。】
Twitterにつぶやいたことを、自分なりにまた少し考えてみる。



アドベンチャープログラムで、チームが成長するためには、チームが現状を把握し、なりたいチームの姿(理想/目標)を想像し、それに向けて毎回の活動で「改善」をしていく行動をとることが求められる。


チームとして(個人として)の問題点(課題)を見つけることができなければ、そこに目標設定をすることもできず、何かが変わることもない。


見つけた問題点に対して、「どう行動するか」は、また別のステップだとして・・・。





ファシリテーターがチーム(個人)の成長プロセスを支援するとき、時としてチームが「チームとしての課題」を見つけられなくなることがある。
チームメンバーが、「私たちは良いチームだから、現状維持」という自己評価をし、課題を見つけられないとき、そこには2パターンしかない(のかもしれない?)


1)現状が把握できていないパターン=「なりたいチームの姿」に対して、行動できていると思っているが実はまだできていない。もしくは、行動できていないということに気づけていない。
2)理想の想像ができていないパターン=「なりたいチームの姿」のイメージ自体が曖昧だったり、想像できていない。




例えば・・・


高校生の男女12人のチームで、チームで大切にしたい価値観(チームの規範として)に「遠慮をしないこと」とあげている。

丸太の上で並び替える課題解決に取り組んだチームは、なんとか協力して課題を達成!!
ふりかえりで・・・
「私たちは良いチームだから、このままいこう!」とAくんが言うと、全員がうなづいて合意。
ファシリテーターが「他にチームにとっての課題はある?」と尋ねても、「とくになし」とのこと。

しかし、ファシリテーターからの視点では、まだまだ男女で遠慮をして手を貸せない様子が見えているし、まだ全員でお互いに声を掛け合うことはできていない様子が見えている。

それでも、チームは現状に満足し、課題を見いだせていない。



さて・・・。

この場合の2パターンは、こんな感じ。

1)現実に自分たちの行動に表れていることを把握できていない
自分たちは、本当に遠慮しないでやっているつもり。もしくは、自分たちができる「遠慮しない行動」はこんなものだという思い込み。もしくは、遠慮せずにできている人もいるが、数名のできていない人に気づけていない状態。


2)こんなチームになりたいという理想のイメージが想像できていない
そもそも、男女関係なく「遠慮しないチーム」とはどんな行動を取って、どんな声かけをして、どんな感情を持てるチームなのか・・・まだ想像できていない。「遠慮しない」とは具体的にどういうことなのかが共有されていない。



どちらのパターンにせよ、チーム(個人)が現実と理想の間にズレを見つけられずに、現状維持の選択をしてしまうことになる。つまり、改善点を見つけられない。目標を見つけられない。


ファシリテーターの視点としては、チーム(個人)の現実、もしくは理想の部分どちらにも、「伸びしろ」を見つけ、そこに「ズレを見いだすこと」が求められる。
そして、それをチーム(個人)にフィードバックすること。また、発問を通して気づきに導くこと。


そこで思うことは、やはりファシリテーター自身が「良いチーム」「良い体験」「具体的な行動のバリエーション」を実体験として持っていること。
それがあると、自然と目の前のチーム(個人)に起こっている現実に気付き、低く設定されているかもしれない理想の高みを想像することができる。


自分の場合は、PA,Incでのワークショップ、OBSでの体験、ヤガイカツダーでのチーム、体操部での経験などが原体験になっている。
ファシリテーター自身が、日々アドベンチャーあるのみ。



と、1ヶ月ぶりに頭の整理にブログを書いてみました。
長々とよくわからない文章を読んでくれた人、ありがとう☆